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羅臼・斜里で、環境省調整

 世界自然遺産・知床で、増え過ぎたエゾシカを捕獲する新たな方法として検討されている「公道からの発砲」について、環境省は、羅臼町ルサ・相泊地区と、斜里町幌別・岩尾別地区の道道で、早ければ今冬から実施する方向で調整を始めた。

 同省釧路自然環境事務所によると、新たな捕獲方法の名称は「流し猟式シャープシューティング(SS)」。道道脇に複数の餌場を設けてシカを誘い、車上から発砲して捕獲する。同省は今冬の実施に向け、羅臼町側の道道部分に関する協議を道や道警と行っており、斜里町側についても、関係機関との調整に入る方針だ。

 従来の1か所での狙い撃ちに比べて、数か所の餌場を車で回るため、捕獲効率の向上が期待される。推定約1500頭が生息する羅臼町ルサ・相泊地区では、冬季5か月間で計28〜84頭、1万頭以上がいる斜里町幌別・岩尾別地区では、月に30〜70頭の捕獲が見込めるという。

 使用する銃については、海岸沿いで風の強い羅臼町側はライフル、道道沿いに生息する個体が少ない斜里町側では、シカの警戒感をあおらないよう、発射音の小さい洋弓銃を使う方向だ。

 ただ、道路交通法は路上で人や車両などを損傷する恐れがある発射行為を禁止しているため、新たな方法の導入には、道道の通行止めが必要となる。このため、斜里町側では、冬季の道道閉鎖期間中に実施する予定。通年通行が可能な羅臼町側の道道については、通行止めの実施方法を、道などと調整している。

 新たな捕獲方法の実施は、「知床世界自然遺産地域科学委員会」のワーキンググループに提案しているが、委員からは、法的問題などを円滑に解決するには「政治決定が必要」との声も出ている。

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