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知床湖沼探検 1冊に…4年がかり「地図にない」発見も

「チームしこたん」が新たに見つけた「しこたん沼」

 世界自然遺産・知床の自然を調べている不動産賃貸業伊藤正博さん(61)(網走市潮見)が、国土地理院の地図に載っていない知床半島の湖沼などをまとめた「知床半島の湖沼」(共同文化社)を出版した。4年間の知床探検の集大成という伊藤さんは、「厳しくつらいこともあったが、知床にはわくわくさせられた。とても満足している」と振り返った。

 1990年から道内の山々を歩いてきた伊藤さんは「知床の湖沼について取りまとめた文献がない」と考え、美幌町や中標津町、北見市の登山家7人で、知床湖沼探検隊、通称「チームしこたん(知湖探)」を結成。2007年6月から約4年間をかけて登山を繰り返し、国土地理院発行の2万5000分の1の地図に載っている64の湖沼の場所を歩いた。

「知床半島の湖沼」を出版した伊藤さん

 その途中の09年10月、羅臼町の遠音別岳の南東2・4キロの場所で、地図にない沼を見つけた。標高580メートルのところに、縦約100メートル、横約30メートルの大きさの沼が広がっており、チームにちなみ「しこたん沼」と名付けた。伊藤さんは「開けた場所にあり、年間を通じて存在しているのに、なぜ地図に載っていないのか不思議。さすが謎の多い知床だと思った」と話した。

 歩いた64湖沼のうちの一つで、標津町の海別岳近くの「梅峰小沼」も、地図上の場所に沼はなく、代わりに300メートル北に小さな沼があった。本には、そうした新しい沼や地図の位置とは違う沼などを紹介している。

 05年にも別の本で地図にない滝などを紹介した伊藤さんは、「知床の沼は道などない場所にあるものがほとんど。原始の森で沼にたどり着くと、宝を探し当てたような達成感があった。本は貴重な自然を示す資料の一つにもなった」と話している。書籍はA5判、184ページ、2000円(税抜き)。道内の書店などで販売している。

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