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知床特集

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森づくりの道 3コース

ツアーガイドらを対象に開かれた遊歩道の下見(9月30日、斜里町で)=黒田高史撮影

 斜里町と知床財団が、知床で遊歩道「森づくりの道」の整備を進めている。森林再生の現場を見てもらうことで開拓やしれとこ100平方メートル運動の歴史を多くの人に知ってもらい、知床の自然保護への関心をさらに高めるのが狙いだ。今季は社会実験として知床五湖が閉鎖した後の14〜31日に期間限定で遊歩道を開放する。

 遊歩道は、知床自然センターを拠点に3キロのショートコースと、5・5キロのロングコースなどを設定。ショートコースは、100平方メートル運動地の森林内を歩き、1970年代まで使われていた開拓家屋を訪ねる。ロングコースは途中から林道をたどり、開拓民が造った馬小屋も経由して岩尾別のバス停を目指す。

 両コースともに、適度に光が入る森やうっそうとした暗い森、1列に植樹された運動初期の跡と、針葉樹と広葉樹がまばらに植えられた近年の活動の違いを観察できる。

 このほか、7月に公開された「シカ柵コース」(全長1・5キロ)は、シカよけの柵で囲われた約2ヘクタールの中に整備した遊歩道。シカの食害を防ぐことで、針葉樹と広葉樹や、多様な草花が混在する原生の森の復元状況が見られるという。

 しれとこ100平方メートル運動では2010年に町有地を含む計861ヘクタールを取得したものの、寄付金額は近年、前年より増えたり減ったりし、件数も減少傾向にある。斜里町環境課は「趣旨を理解してもらい、知床ファンを増やしたい」としている。

 遊歩道の利用者は、知床自然センターで同運動の歴史やヒグマ対策などの説明(無料)を受け、マップを受け取って出発。今季はガイドによる無料のモニターツアー(定員10人)も1日2回行う。知床財団事務局次長の寺山元さん(48)は「知床の自然が凝縮されたエリア。自然の魅力を実感してほしい」と話している。

 【しれとこ100平方メートル運動】  開拓跡地の乱開発を防ごうと、イギリスのナショナル・トラスト運動をヒントに、斜里町が全国から寄付を募って土地を買い取ったキャンペーン。寄付金額が目標に達した97年から、原生の森や野生動物の生態系の復活を目指す「100平方メートル運動の森・トラスト」へと発展。

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